筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で辛い日々…でも社会復帰したい!

20年以上にわたり筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と闘いながら考えたことを整理しています。時折ひとりごと…

病気になって気づいたこと

病気になって気づいたことは色々あります。

 

もっとも強く感じたのは、月並みですが「人は人との交わりの中でしか生きられない」ということ。自分の考えも価値観も、人と交わる中で形成されていくのですね…

長年の闘病生活の中では寝たきりで全く人と接することができなかった期間もあり(5年ほど)、その結果様々な現象が起きました。言葉が出なくもなりましたし、自分が何が好きで何が嫌いだったのか、どういうことがしたいのかしたくないのか、などなど、自分に関することでもあらゆることが分からなくなっていることに気づいたのです。

「私はこんな人間だ」「私はこれが好きだ・嫌いだ」という「感覚」「認識」「理解」は全て、人との関わりの中で「へぇ!(私とは違う!)」と思ったり「そうそう!」と感じたりすることが蓄積した結果、形成されていくのだなと実感しました。その経験が全くなくなると、「自分」と思っているところの「自分」についても、何がどうだったかとてもあやふやで心もとなくなります。

健康な間は無意識でしたが、ある時から「あれ?私って何が好きだったんだっけ」と思うことが増え、徐々に分からなくなって気づいたのです。

 

病気になる前はどちらかというと人と接するのが苦手で、できる限り1人で時間を過ごそうとしていたのですが、病気を経て「少しの時間でも人に会いたい・人と接したい・世の中とつながっていたい」という気持ちが芽生えました。

今もしんどい日は多いけれど、人と接することができる日はそれに感謝し、少しでも社会との接点を持っていきたいです。

本当はこんな私でも何かの役に立てるならそれが望みですが…ただ簡単には見つからないので、今は何かできることを探して、精進したいと思います。

 

ちなみに声が出なくなっていることに気づいた私は、声を出して新聞を読むことでトレーニングしました。それまでも、社会から取り残される不安から毎日新聞を読むことだけは自分に課していたので。たとえどんなにしんどくても、どんなに高熱でも、どんなに体が痛くても…3分読んで休んで、を繰り返し、読み終わるころには1日が終わっていることも多々ありましたし、「働くこともできないのに何のために読んでいるのか」と虚しくなることもありました。現時点ではまだ「読み続けてよかった」と思える状態にはなっていませんが、いつか働けるようになったりして、そう思えるようになったらいいな…