筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で辛い日々…でも社会復帰したい!

20年以上にわたり筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と闘いながら考えたことを整理しています。時折ひとりごと…

アメリカは「雑」・・・いいところ①「No one cares!」

アメリミシガン州にて)

アメリカ、どう?」と聞かれます。一言でいうと「雑」「おおざっぱ」と答えています。

 

最初に渡米した時の印象は、空港も車も道も汚くて、ゴミが飛んでいて、何もかも時間通りじゃなくて、誰も彼も上から目線・・・入国審査官が「Next!」というのですがそれって日本語だと「次!(怒)」って感じなんですよね。日本の「お次の方どうぞ~、大変お待たせ致しました」とは大違いです。

以前も書いたように家の修理も「すぐ直すよ」といいながらなかなか来ないし、段ボールにfragile(取扱注意)シール貼ってもボコボコになってるし・・・

日本の清潔さや丁寧なサービスに慣れていた私は、最初は戸惑いました。

 

ですが、これが「楽」でもあるんです。「雑」というのは「おおらか」の裏返しですし、何よりも人目を気にしない。

 

たとえばホテル滞在時にお部屋の掃除をしてもらいましたが、日本のホテルってぴかぴかですよね。お高くないビジネスホテルでも。ところがアメリカではこの掃除も「適当」なんです。ゴミが残っていることもあるし、隅まで掃除なんてしないし、ベッドメイキングもシーツ交換も適当だし、お風呂洗うか掃除機かけるかなどは担当者次第。「え?これで掃除終わってるの?」と思うこともしょっちゅうでした。

これにイラっとする人も多いでしょうが、私はすぐに「楽!」と感じました。日本では掃除が入る前やヘルパーさんに来てもらう前に「ごみの分別ちゃんとしておかなきゃ」、しんどくても「ちゃんと起きて対応しなきゃ」と、色々な「やらねばならぬこと」に囚われていたのです。

それをしなくていい楽さ・・・それはきっと、アメリカが「雑(おおらか)」だからだけではなく、「人に興味がない(人目を気にしない)」ことが大きいように思います。

みなさん服も靴も結構汚いのを着ているし(失礼)、頭もぼさぼさだし、私がしんどくて顔も洗わずすっぴんでだらっと寝ていても、どうやら一切気にしないのです。「どうしたんですか?具合悪いですか?大丈夫ですか?」などと一切聞いてこない…目線も送ってこないくらいで、自分が「そこにいない」(というより家具の一部になった感じ?)気すらします。それがなんと楽なことか・・・!

 

日本の中でも「細かい」「綺麗好き」「きっちりしている」と周りからいわれていた私ですが(実際かなりの神経質で、強迫神経症でもあります)、それは人目を気にしてそうしているだけで真の姿はズボラなのだろうかと若干自己不信に陥るほど。それくらい楽に感じるんです。

 

ミシガン州の小さな町にいるだけなのでアメリカ全体を知った気になってはいけませんが、それでもアメリカ社会の根底には「人それぞれ」というのがありそうです。人目を気にしないのも、「人それぞれ」だからなのでしょう。No one cares!というセリフを何度聞いたことか。なんと救われる言葉でしょうか。

 

以前書いた件ですが、車いすでも全く「じろり」と見られないのも「人それぞれ」だからなんだと感じます。「髪が黒い人もいれば茶色い人もいる」「太っている人もいればやせている人もいる」ことと、「2本足で立っている人もいれば車いすに乗っている人もいる」ことが同列な感じでしょうか。

 

日本の丁寧さや空気を読む文化も素晴らしいですが、私は若干度が過ぎていた自覚があります。そんな私にとって「適当でも誰も気にしない」環境は、心身ともにいい方向にいくのではないかと感じさせてくれます。

 

なお、最初戸惑った「上から目線」の態度も、怒っているわけでも上からなわけでもないことが徐々に分かってきました。ただ単に、「そのまま」振舞っているだけのようです。それに慣れると、日本のやたら低姿勢で丁寧な対応(たとえば電話の問い合わせで逐一「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」などと聞かれること)にイライラし始める自分もいます・・・バランスって難しい。。