筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で辛い日々…でも社会復帰したい!

20年以上にわたり筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と闘いながら考えたことを整理しています。時折ひとりごと…

同調圧力と選択的夫婦別姓

アメリミシガン州にて)

アメリカに来て初めてできたネイティブのお友達と公園で話しました。話題の中心はやはりコロナと人種差別に対するプロテスト。彼女はジャーナリスト志望であり、海外における報道、特にアメリカについて各国でどのように報道されているかにとても興味があるようでした。新聞を毎日読んでいることがこのような形で少しでも役に立つならそんなに嬉しいことはありません。

 

コロナ対策に関して日本では自粛が「義務」ではなく「要請」だったとの話をしました。それでも人々はある程度従ったと。義務でもなく罰則もないのにどうして人々は従うのか。彼女の第一声は「Because people in Japan respect the goverment?(日本人は政府を敬っているから?)」。驚きました。そんなこと全然考えていなかった…日本人は同調圧力も強いし周りの人にどう思われているかを過度に気にするので、「要請」でも周りの空気や目を気にして外出を控える傾向があるのだと説明しました。日本人代表として説明が正しくないと良くないなと思いつつ、大学での社会心理で文化差について学んだのであながち間違いではないでしょう。

 

また彼女には同棲中の彼氏がいることから結婚の話に。アメリカでは結婚時に夫婦別姓を選べるそうで、それどころか夫婦2人で全く新しい姓をクリエイトしてもいいそう!結婚をためらった大きな理由のひとつに姓の変更問題があった身としてはうらやましくてなりません。自分の旧姓がとりわけ気に入っていたというわけでもないのですが、どうして片方だけ(日本の場合はほぼほぼ女性側)が姓を変えないといけないのか。30年40年と付き合ってきた自分のアイデンティがなくなってしまう喪失感。不安。元々「生」に対してあやふやな感覚を持っている私なぞは、「生きているって何だ」とまで考えてしまいます。変更に伴う事務的、金銭的な負担が片方にだけ生じるのも納得がいきません。最も残念なのはそれを「当たり前」「仕方ない」とする空気が男性だけでなく女性にもあること。これはきっと、当分変わらないでしょうね…

 

旧姓で仕事をしている人が取締役や監査役等の役員に就任した場合、あるいは、役員が結婚により氏名を変更した場合は戸籍名を登録しないといけません。2015年より旧姓「併記」ができるようになりましたし、同様の動きはパスポートや運転免許証でも進んでいますが、あくまでも「本名」は結婚後の姓であり旧姓は「サブ」的な位置づけなのがどうしても受け入れられないのです、個人的には。日本でこの事実があまり表面化も問題化もしていないのは、 日本における女性の社会進出の遅れとも関係があるように思います。働く女性の割合は増えていますが、管理職や役職、政府高官に占める女性の割合は日本は諸外国の中で圧倒的に低いです(たとえば2018年世界の管理職に占める女性の割合は27.1%。日本は12%と主要7カ国(G7)で最下位。国際労働機関より)。女性の社会進出が遅れているから夫婦別姓の必要性を感じる人が少ないのか、あるいは夫婦別姓に賛成する人が少ない土壌が同時に女性の社会進出を阻む文化となっているのか、このあたりも社会心理の研究対象となりそうです。