筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で辛い日々…でも社会復帰したい!

20年以上にわたり筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と闘いながら考えたことを整理しています。時折ひとりごと…

専業主婦であるということ

アメリミシガン州にて)

アメリカでは「結婚したから仕事を辞める」「子供ができたらから仕事を辞める」という考えがあまりないようです。私がいる街では「日本から夫の駐在について来た専業主婦」が多く、みなさんその存在を知って下さっています。ただそれでも必ずといっていいほど、「あなたの仕事は?」と聞かれます。

以前「independent でいること」で書いたことと関連しますが、私はこの質問を受けるのがとても苦手です。なぜならば病気でなかなか働けず、堂々と話せる仕事がないから。それでも「専業主婦で何もしていません」というのにも抵抗があり(そもそも仕事をしたかったし、家のこともちゃんとしているわけではないし子供もいないし…)、「今は働けていないけれど、以前は監査の仕事していて、近いうちに働きたいのだ!」と答えるようにしています。そうするとみなさんすごく温かく、前向きに、「いいね!」といって下さるんですよね…日本で「ずっと働けてないのに、いい歳して何をいってるんだ」という雰囲気が皆無なのです。「何歳からでもキャリアは始められるし、きっとできるよ!頑張れ!」と応援して下さいます。それにいつも勇気をもらいます。

 

一方で、アメリカでは女性も外で働くのが「一般的」ですが、だからといってこちらの人が「専業主婦なんて仕事じゃない」と思っているわけではないと思います。以前話した女性は、「日本から来た女性に仕事を尋ねると多くの人が『I am just a houselife.』という。それが好きじゃない」といっていました。彼女曰く「just」が気に入らないんだそうです。just というのは、専業主婦の仕事がとるに足らないものと思っていることを伝えるから、とのこと。その女性は、私が「夫の仕事の都合でアメリカに来たけど私はそのストーリーが本当は好きではないです。なぜならば私自身自分の力で海外に住みたかったので」と伝えたことをほめて下さった方で感謝しているのですが、ただ、日本の専業主婦がjust といってしまうのも分かります。彼女がjust を嫌う背景には、「自分で選んだことなら堂々とせい!」というのがあるかと思うのですが、そこにはアメリカならではの”Up to you 文化””自分で選んで自分で責任を持つ文化”があると思うんですよね。日本では結婚や出産で女性側が辞めたり時短せざるをえない文化がまだまだありますし、そこで辞めなくても夫が海外駐在になったら辞めてついて行く女性が多いです。「本当は働き続けたかったけど辞めざるを得なかった」というケースが多いのです。更に最近は「専業主婦であること」に負い目を感じざるを得ない空気もあります。そういった背景があってjust という単語を挟んでしまう気分になっているのではないかと。

 

「仕事をバリバリしたいから続けます!」「家事が好きだし外の仕事は嫌いなので専業主婦です!」と、みなが堂々と生きられたらいいのになと思います。